IMPLANT インプラントによる治療とは
虫歯や歯周病の悪化、またはケガなどで歯を失った場合には、インプラントによる治療で見た目と機能の回復を図れます。顎骨にボルトのような形状をした人工歯根を埋入し、そこにセラミック製の人工歯を取り付ける治療方法で、自然で美しい見た目を再現できるうえに、天然歯のような噛み心地を得られることが特長です。
インプラントによる治療は基本的に自費診療となり、見た目と噛み心地のどちらも重視したい場合に適しています。また、部分入れ歯やブリッジのように、周りの歯を土台にする必要がないため、残っている天然歯を長持ちさせたいという方にもおすすめの治療方法です。
インプラントによる治療のメリット
- 人工歯を固定でき、噛み合わせが安定しやすい
- 天然歯のような自然で美しい見た目を再現できる
- 天然歯のような噛み心地を得られる
- 適切なケアを行なえば、入れ歯やブリッジより長持ちさせられる
インプラントによる治療のデメリット
- 治療を適用できないケースがある(全身疾患がある方・妊娠中の方・顎骨の状態が適さない方など)
- 自費診療で、1本40万円程度の治療費が必要になる
- 外科手術が必須で、体に負担がかかる
FEATURE
当院のインプラントによる
治療のこだわり
将来を見据え、患者さまに合った治療をご提案します
歯を失った箇所を補う場合、必ずしもインプラントによる治療が最適とは限りません。患者さまのお口の状態や、どのような治療を求めているのかによっては、入れ歯やブリッジをおすすめする場合もあります。
まずは現在の悩みやご要望を伺い、精密な検査を実施したうえで、患者さま一人ひとりに適した治療方法をご提案します。
理事長は「インプラント臨床マイスター」に認定されています
当法人では、インプラントによる治療を直近9年間で1,000本以上行なってきました。(2023年9月現在)
また、理事長は日本のインプラントメーカー・京セラ社より「インプラント臨床マイスター」に認定されており、さまざまな経験に裏打ちされた技術力には自信があります。
インプラントによる治療に対して不安や心配を感じる方は、ぜひ一度当院にご相談ください。
インプラント臨床マイスターとは?
インプラント臨床マイスターは、京セラ社製のインプラントを使用する歯科医師に対して、指導を行なえる立場にあることを認定する資格です。
「年間200本の臨床実績」「10年以上にわたるインプラント臨床経験」「学会の認定資格を有する」などの判断材料をもとに、京セラ社がインプラント臨床マイスターの認定を行なっています。
信頼できる日本製インプラントシステムを採用
当院では、患者さまにインプラントをより長く快適に使用していただけるよう、「POIEX」と「FINESIA」という京セラ社のインプラントシステムを採用しています。
日本製インプラントシステムのなかでも、京セラ社のものは多くのシェアを誇り、安全に配慮した治療を行なえることが特長です。
また、日本人の顎の大きさや骨の形を考慮して開発されているため、より良い治療をご提供できます。
精確性・安全性を向上させるガイデッドサージェリーによる手術
ガイデッドサージェリーは、インプラントによる治療で用いられる手術技法の一つです。
まず歯科用CTで歯や顎骨の詳細な状態を把握し、インプラント埋入の位置や角度を計画。それをもとにサージカルテンプレートとよばれるマウスピース型の器具を作製します。このサージカルテンプレートをお口に装着した状態で手術を行います。
サージカルテンプレートはインプラントを埋入する箇所に穴があいていて、シミュレーションしたとおりの位置や角度を再現できるという特長があります。ガイデッドサージェリーによって、手術の精確性・安全性の向上を図れるのです。
ガイデッドサージェリーの特長
経験や勘に頼らない精密なシミュレーション
インプラントを埋入する箇所の近くには、神経や血管が通っていて、これらをドリルなどで傷つけないように位置を精確に把握する必要があります。また、どの程度深くインプラントを埋入するのかも重要です。そこで、事前に歯科用CTを使ってお口の状態を立体画像で把握し、経験や勘に頼らない精密なシミュレーションを行なっています。
サージカルテンプレートを使用した精確性に優れた手術
インプラント埋入手術をフリーハンドで行う場合、治療の精度は歯科医師の経験や技術力に大きく影響されます。一方、インプラント埋入位置を示す穴があいたサージカルテンプレートを使用すれば、歯科医師の経験や技術力だけに頼らずに、精確性に優れた手術を実現できます。外科手術のリスクを回避するためにも、サージカルテンプレートが役立ちます。
患者さまの負担の少ない低侵襲治療
ガイデッドサージェリーを用いることで、歯肉を切開しないフラップレス手術が可能となります。必要最小限の切開ですむため、手術後の痛みや腫れを抑えられます。ただし、フラップレス手術はすべての症例に適用できるわけではありません。顎骨の質や量によっては、歯肉の切開を行うケースもあります。
FLOW インプラントによる治療の流れ
1歯肉切開・ドリリング
まず局所麻酔をして歯肉を切開し、埋入するインプラントの大きさに合わせて、顎骨にドリルで穴をあけます。
2インプラント埋入
インプラントに異物が付着しないように注意しながら、顎骨の穴にインプラントを埋入します。
3待機期間
インプラントが露出している部分を歯肉で覆い、縫合します。その後は、インプラントと顎骨が結合するまで待機期間となります。
4アバットメント装着
インプラントが顎骨に十分に固定されたら、再び歯肉を切開し、インプラントの頭部を露出させてアバットメントを取り付けます。アバットメントは、インプラントと人工歯を結合するためのパーツです。
5人工歯装着
人工歯を作製するために、アバットメントを取り付けた状態で歯型を採取します。できあがった人工歯をアバットメントに装着すれば、インプラントによる治療は完了です。その後は、インプラントを長持ちさせるために、定期的に当院にてメンテナンスをお受けください。
BONE AUGMENTATION 骨造成法とは
インプラントを埋め込むには、顎骨の高さや厚みが十分でなければなりません。顎骨が足りないと、インプラントが顎骨を突き抜けてしまったり、固定できずに抜け落ちたりする可能性があります。たとえば、重度の歯周病にかかっている方や、歯を失ったまま長期間放置していた方などは、顎骨が足りないかもしれません。
顎骨の高さや厚みを増やす処置が骨造成法で、患者さまご自身の骨や人工骨を顎骨に移植します。骨造成法で顎骨を増やしておくことで、安全に配慮した状態でインプラント埋入手術を行なえます。
以下のように骨造成法はいくつかの種類があり、患者さまのお口の状態に合った治療方法をご提案します。
GBR法
部分的に顎骨を増やす処置です。主に、抜歯後に顎骨が元の状態に戻らないときに用いられます。
顎骨を増やしたい部分に骨補填材などを詰め、酸素だけをとおす特殊な人工膜で覆います。人工膜により、再生スピードが速い歯肉が侵食してくるのを防ぎながら、顎骨の再生を促します。
基本的に、GBR法によって顎骨を増やす手術と、インプラント埋入手術は別で行います。ただし、増やす骨量が多くない場合には、インプラント埋入手術も同時に行うことがあります。
サイナスリフト
上顎の骨の高さや厚みが足りない場合には、サイナスリフトという処置を施します。
垂直的に顎骨を増やす治療方法で、まず歯肉を切開し、顎骨に長方形の穴をあけます。次に、サイナスという空洞部分の下部にあるシュナイダー膜を器具で持ち上げてスペースを確保します。そこに患者さまご自身の骨または人工骨を詰め、骨の再生を待ってインプラント埋入手術を行います。個人差がありますが、6ヵ月程度で骨が再生されます。
ソケットリフト
ソケットリフトも、上顎の骨の高さや厚みが足りない場合に行う処置です。サイナスリフトよりも骨を増やす範囲が狭い場合に適していて、体への負担も抑えられます。
まず、顎骨にインプラントを埋入するための穴をあけ、その穴から器具を挿入してシュナイダー膜を押し上げ、スペースを作ります。そのスペースに患者さまご自身の骨や人工骨を詰めて、骨の再生を促します。多くの場合、4~5ヵ月程度で骨が作られます。
リッジエクスパンション
歯を失ったまま長く放置している場合などは、顎骨が著しく痩せ、厚みが4mmに満たないほど薄いことがあります。この場合も、リッジエクスパンションを用いれば治療可能です。
まず、ノミのような器具を使用して顎骨を2つに割り、少しずつ割れ目の幅を拡げます。その割れ目にインプラントを挟むようにして埋入し、顎骨とインプラントの隙間を人工骨などで埋め、インプラントを固定します。
顎骨が薄い場合も当院にご相談ください
あおぞら歯科クリニック新船橋では、「顎骨が薄くてインプラントを埋入できない」といった難症例に対してもインプラントによる治療を行なってきました。
骨造成法を用いて顎骨を増やせれば、インプラントによる治療が可能になるケースもありますので、遠慮せずに当院にご相談ください。
PRICE
インプラントによる
治療の料金
(上部構造込み)418,000円 ~ 495,000円/本(税込)
RISK インプラントの外科手術によるリスク
インプラントによる治療では、インプラントを顎骨に埋入する外科手術を行います。インプラントを1本埋入する手術は、親知らずの抜歯と同程度の規模の手術といえますが、外科手術はリスクをともないます。
あおぞら歯科クリニック新船橋では、インプラントの外科手術によるリスクについて、事前に丁寧にご説明し、患者さまに納得していただいたうえで治療を行うよう徹底しています。
以下、具体的なリスクをご説明しますので、疑問・不安などございましたら、お気軽にご質問ください。
外科手術による主なリスク
神経麻痺
インプラントを埋入する箇所の近くには神経が通っています。神経の位置を精確に把握できていないと、手術中にドリルやインプラントが神経に当たる可能性があるのです。神経が損傷・圧迫されると、神経麻痺が起こるリスクがあります。
血管損傷
インプラントを埋入する箇所の近くには、神経だけでなく大きな血管も通っています。血管の位置を精確に把握できず、手術中に傷つけてしまうと、大量出血が起こるリスクがあります。
精密な術前検査によってリスクを回避
あおぞら歯科クリニック新船橋では、必ず歯科用CTを用いて精密な術前検査を行い、リスクを回避しています。
レントゲン撮影では平面画像を得られるのに対し、歯科用CTは歯や顎骨などお口の状態を立体画像で詳細に把握できる点が特長です。インプラントを埋入する箇所の近くに、神経や血管がどのようにとおっているのかをより精確に把握できるため、手術中に神経や血管を損傷・圧迫するリスクを回避しやすくなります。
また、歯科用CTによって、顎骨の厚み・形状・密度などもわかるため、インプラントを埋入する位置や角度、深さを診断する際にも役立ちます。
CARE
インプラントを長持ちさせるには、
治療後のケアが重要です
インプラントによる治療は、治療完了後も毎日歯磨きなどのセルフケアを行い、定期的に通院してメンテナンスを受ける必要があります。
メンテナンスでは、インプラントの周囲に炎症が起こっていないかを確認するほか、歯磨きでは落としきれていない汚れを徹底的に除去します。エアスケーラーという器具を使うことで、人工歯を傷つけずにクリーニングを行なえます。
セルフケアやメンテナンスを怠った場合は、インプラント周囲炎などのトラブルにつながります。
インプラント周囲炎とは?
人工物であるインプラントが虫歯になることはありません。しかし、インプラント周囲の歯肉や顎骨が細菌に感染してしまうと、歯周病に似た症状を引き起こします。これが「インプラント周囲炎」です。
インプラント周囲炎になると、インプラント周囲の歯肉や顎骨が破壊されていき、症状が悪化するとインプラントが抜け落ちてしまうケースもあります。
歯垢をきれいに除去できていないと、インプラント周囲炎にかかる可能性が高まるため、歯磨きなどのセルフケアに加え、必ず当院で定期的にメンテナンスをお受けください。
FAQ
インプラントによる
治療のよくあるご質問
インプラントによる治療の期間はどれくらいかかりますか?
治療期間は、必要とするインプラントの本数や、患者さまの顎骨の状態などにより変動します。先に骨造成法が必要であれば、インプラント埋入までに数ヵ月かかり、さらにインプラント埋入後は、顎骨と結合するまで数ヵ月を要します。このため、治療に半年から1年程度かかるケースが多いです。
詳しい治療期間を知りたい場合には、まずはカウンセリングにお越しください。
インプラント埋入手術はどれくらい痛いのでしょうか?
インプラント埋入手術は局所麻酔をするため、手術中の痛みについては基本的に心配いりません。イメージとしては、親知らずの抜歯と同じ程度の手術だとお考えください。
ただ、ドリルで顎骨に穴をあけるため、振動と音に驚かれるかもしれません。
インプラント埋入手術の際は入院が必要ですか?
入院の必要はなく、インプラント埋入手術当日に帰宅できます。
また、当日は手術した箇所に負担をかけないよう、激しい運動・長風呂・飲酒・喫煙などはお控えください。
インプラントによる治療を受けられる年齢に決まりはありますか?
お子さまにはインプラントによる治療は行なっていません。顎骨が成長している途中で、インプラント埋入が成長の妨げになる可能性があるためです。
成人の方であれば、お体が元気な方は何歳でも治療をお受けいただけます。ただし、外科手術が必要になるため、基礎疾患をおもちの方やご高齢の方などは安全や健康を十分に考慮する必要があり、インプラントによる治療をお控えいただくケースもあります。
治療後はどのようなケアが必要ですか?
インプラント周囲炎などを予防するために、ご自身の歯と同じように、歯ブラシやフロスなどを使って毎日丁寧に汚れを除去してください。
また、セルフケアでは取り除けない汚れもありますので、定期的に当院でメンテナンスをお受けください。セルフケアと当院でのメンテナンスを継続することで、インプラント周囲炎や破折などからインプラントを守りやすくなり、より長く使い続けられます。
多数のインプラントを埋入したい場合、費用を抑える方法はありますか?
片顎もしくは両顎すべての歯を失っている場合、全部の箇所にインプラントを埋入するとなると、治療費が高額になってしまいます。
そこで、オーバーデンチャーという治療方法を用いることで、治療費を抑えられます。これは、小さなインプラントを顎骨に2〜6本程度埋入し、それを土台にして入れ歯を装着する治療方法です。
顎骨と結合したインプラントを土台にするため、入れ歯がずれやすくて合わない、といった心配がほとんどありません。噛み心地は通常のインプラントほどではないものの、治療費を抑えたい場合に適しています。
・機能性や審美性を重視するため自費(保険適用外)での診療となり、保険診療よりも高額になります。
・インプラントの埋入にともない、外科手術が必要となります。
・高血圧症、心臓疾患、喘息、糖尿病、骨粗鬆症、腎臓や肝臓の機能障害などがある方は、治療を受けられないことがあります。
・手術後、痛みや腫れが現れることがありますが、ほとんどの場合1週間ほどで治ります。
・手術後、歯肉・舌・唇・頬の感覚が一時的に麻痺することがあります。また、顎・鼻腔・上顎洞(鼻腔の両側の空洞)の炎症、疼痛、組織治癒の遅延、顔面部の内出血が現れることがあります。
・手術後、薬剤の服用により眠気、めまい、吐き気などの副作用が現れることがあります。
・手術後、喫煙や飲酒をすると治療の妨げとなるので、1週間は控えてください。
・インプラントの耐用年数は、口腔内の環境(骨・歯肉の状態、噛み合わせ、歯磨きの技術、メンテナンスの受診頻度、喫煙の有無など)により異なります。
・毎日の清掃が不十分だった場合、インプラント周囲炎(歯肉の腫れや骨吸収など)を引き起こすことがあります。
「京セラ株式会社」は、同社製のインプラントを使用する歯科医師のなかで教育・指導的立場であると判断した歯科医師を公認し、「インプラント臨床マイスター」の資格を与えています。
インプラント臨床マイスターに認定されるには、下記の3つの条件を満たしている必要があります。
①インプラント学会の認定医もしくは専門医である
②インプラントを年間200本以上埋入している
③京セラ株式会社からの推薦者である
・機能性や審美性を重視するため自費(保険適用外)での診療となり、保険診療よりも高額になります。
・サージカルテンプレート(手術用テンプレート)を作製することで、インプラントの埋入位置・方向・角度・深さの精度と正確性を向上させられます。
・低侵襲での治療が可能ですが、術後に腫れや痛みが現れることがあります。
・コンピューターを駆使してデータ処理と画像の再構成を行い、断層写真を得る機器となります。
・治療内容によっては保険診療となることもありますが、基本的には自費(保険適用外)での診療となり、保険診療よりも高額になります。詳細は歯科医師にご確認ください。
・検査中はできるだけ顎を動かさないようにする必要があります。
・人体に影響しない程度(デジタルレントゲン撮影装置の1/10以下)の、ごくわずかな被ばくがあります。
・ペースメーカーを使われている方、体内に取り外せない金属類がある方、妊娠中または妊娠の可能性のある方は検査を受けられないことがあります。
・機能性を重視するため自費(保険適用外)での診療となり、保険診療よりも高額になります。
・外科手術が必要となります。
・手術後、痛みや腫れが現れることがありますが、ほとんどの場合1週間ほどで治ります。
・治療後、骨がしっかりと作られるまで3~6ヵ月の治癒期間が必要です。
・歯周病の方、心疾患や骨粗鬆症など内科的な疾患のある方は、骨造成治療が適さないことがあります。
・口腔内の衛生状態の悪い方、顎骨が足りない方、免疫力や抵抗力が低下している方、歯周病発生リスクの高いとされる糖尿病の方、喫煙する方は、すぐに治療できないことがあります。
・日常的に服薬しているお薬などが治療に影響することがあります。
・サイナスリフト・ソケットリフトの処置にあたり、上顎洞膜が破れる可能性があります。その場合、手術後に抗生剤を服用して感染を予防し、膜が自然に治癒するまで待ちます。
・体の状態や細菌感染により、骨補填材と骨とが結合しない場合があります。この場合、原因を取り除き、ご希望があれば再治療を行います。
・骨の成長途中であるお子さま(おおよそ18歳未満の方)、妊娠中の方は治療が受けられません。